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夜の影

第4章 イン・ザ・ルーム

【智side】

「それ、俺にもちょうだい」

ショウが持ったままのグラスを顎で示す。

「飲ませて」

言って、軽く口を開けた。

ブランデーを含んだ 唇 が、ゆっくり近づいてくる。

ショウの首が傾いたから、俺も合わせて反対側に傾けて、迎え入れた。

冷たい酒が流れ込んでくる。

「ん…」

飲み込む時に溢れて、口の端からこぼれた。
思わず声が出る。

雫が首筋を流れて行く感触が下におりてく。

冷たく感じられるショウの 舌 を撫でるように、そろーっと絡めていくと。

「んん…」

今度はショウが鼻にかかった声を漏らした。
目を閉じて、おずおずと 舌 を絡めてくる。

ふふっ、もう噛まないよ。
おイタをしなければな。





唾 液 の混ざり合う音と、唇 が触れ合う時の音が途切れない。

「あ、ん…はっ…」

息が苦しそうになってきたから一度離した。
ショウの躰が熱を持ち始めたのが、首に回した手と、密着してる 下 半 身 でわかる。

「氷、ちょうだい」

言うと、熱い息のまま 口 に含んで、また キ ス をする。

「ん、ふ…」

氷のかけらが、お互いの 口 腔 を行ったり来たりしながら、小さくなって。

なくなると、またショウがグラスに口をつける。

そうやって、グラスが空になるまで続けた。







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