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夜の影

第4章 イン・ザ・ルーム

【翔side】

さっき、突然外で放り出されて。
悔し紛れに、事務所に戻った時にはやけくそだった。

男 と や る くらい、なんだってんだ、と思って。

そしたら 舌 に噛みつかれて。
これは敵わない、と思った。

この男は、多分、俺なんかが味わったことが無いような、暗さや冷たさを知ってる。

「う、ん…」

なのに、この人からくれる キ ス は、とても優しい。
大切にされているような錯覚が起きる。

今日会ったばかりで、なんの情もなく触れ合ってるだけなのに。





なんだろう、この感じ…。

頭の片隅で思いながら。
離れるたびに、また自然にサトシの 唇 を求めて、探して。

吸い寄せられる。





「ぁ…ん…」

気がついたらサトシの手が片方、Tシャツの中に入って背中を撫でていた。

こんなに丁寧で、微妙な触れ方、俺だって女にしたことはない。

躰の 中 心 に、どんどん熱が集まっていく。

頭がぼんやりしてくる。

湿ってるのは俺の 肌 なのか、サトシの指なのか。

微かに爪を立てられて、指が下から上に 蠢 く。

「あっ」

下 腹 にズクンと響いて、思わず仰け反る。

唇 が離れた。





寂しいような気がして、目を開けると。

俺を見てるサトシと視線が合った。

サトシの目が細くなる。

笑ってる。

胸 に回った手が、Tシャツで擦れてた 突 起 をキュッと摘まんだ。

「あんっ」

自分の口から 女 みたいな声が出て、ビックリした。






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