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夜の影

第14章 Akira

【智side】



「あっ!」



突然、膝 の 裏に男の腕が入ってきて 躰 が 倒された。

仰向けになったまま両方の 膝 を 曲げられて、下 着 をつけていない 下 半 身 が 丸見えになる。

天井を向いているであろう 入 口 を見つめて、男が 舌 な め ず り をした。



「いやっ」



言いながら 躰 を 捩って逃げようとすると、煽 ら れ た 男の 腕 に 更に力が入る。



「綺麗なもんだな
赤くなって 腫 れ て る
一回 男 と も やってみたかったんだ」

「やめてっ、離してっ」

「あんなオヤジより俺の方がずっと上手いよ
俺、丁度いいもん持ってんだ
気 持 ち 良 く なるぜ」



言って、男はシャツの胸ポケットから何かを取り出す。

5センチ位の容器は透明で、先が細くなっていた。

中に液体が入っているのが見える。

やばい、多分、薬 だ。



「いやっ、やめてっ」



芝居じゃなく今度は力を入れて逃げようとしたが、男の上半身が俺の 腿 の 裏に乗ってて。

体重をかけられてるから振り払えない。

後ろから差 し 込 ま れ る。

冷たい液体が入ってくる感触。



「いやだっ、いやっ!」



溢れて尾てい骨から腰に流れていくのがわかる。



「やめてっ」



いきなり 指 が 入ってきた。



「ああっ」



さっきしたばかりで、まだ柔らかいからさほど 痛 み はないが、男 と やったことが無い奴は加減を知らない。

乱 暴 に 引っ掻き回されて、イヤラシイ音が立つ。



「いやぁ!」



コイツを捕らえるには 既 成 事 実 があった方が良いから 煽 っ て きたけど、ここまできたらもういいだろう。

耳の脇で万歳した状態になっていた手を首の後ろへ滑り込ませて、襟に隠した発信機のスイッチを押した。





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