
CHOCO❤︎LAVE
第5章 トシオさん
大野「正直に言うけど…会う約束した時…ちょっと後悔したんだ。」
聖輝「えっ?」
大野「会う約束はしたけど、りょうくんってどんな人なんだろう…もしかして俺が思ってる以上に性格が良くないとか…実は女の子なんじゃないかとか…」
大野「芸能人やってると周りに対する警戒心が強くなってきて…一般人と会うのってすごい勇気がいるんだ。」
大野「俺は全然社交的じゃないし…逆にグイグイ来られても困るし…」
大野「だから、心のどこかで来なかったらいいのにって…思っちゃった…」
聖輝「大野さん…」
大野「でも、初めて涼野くんと会って…最初はすごい緊張していた様子だったけど…慣れてきた時も決して俺に対してうざい絡みをするわけでもなく…」
大野「ベタベタと接近するわけでもなく…俺のプライベートにズカズカと入り込んでくるわけでもなく…」
大野「ごく自然体に話してくれるから…それがすごく嬉しかった。」
大野「あぁ、この子は芸能人とか関係なしに本当に友達の1人として接してくれてるんだなって…」
大野「だから、今日涼野くんと出会えて本当に良かったって心から思うよ。」
聖輝「大野さん…」
大野「涼野くん、もし良かったら…俺とずっと友達でいてほしい。」
友達……
聖輝「…はい、僕の方こそよろしくお願いします。」
大野「ありがとう。」
こうして、僕は人生で最も印象的な出会いを果たした。
