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愛が、はじまるとき 「改訂版」

第1章 愛が、はじまるとき 「改訂版」

         11

 食事もすみ、コーヒーを飲んでいると、
 「里美さん」
  一緒に、
  お風呂は、
  駄目かな?」
 「ちょっと、
  恥ずかしいです」
 「無理なら、
  しかたないね」
 「もう一度、
  誘って、
  ください」
 「えっ」
 「だって、
  すぐ、
  いいですと言ったら…」
 「ごめん」
 「あのね、
  わたしね、
  精一杯の勇気をだして、
  いま、
  ここにいるんです」
 「うん」
 「だから」
 「いいよ。
  里美さん、
  その先は言わなくて。
  恥ずかしがりの里美さんが、
  よく、
  泊まりたいと、
  言ってくれたと思ってます」
 「ほんとに、
  がんばって、
  勇気をだして」
 わたしは、満さんに、抱きついた。
 満さんは、わたしの背中を、優しくたたきながら、
 「うん。
  嬉しいよ」
 と言った。

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