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愛って、ほんとにいいものですね 「改訂版」

第1章 愛って、ほんとにいいものですね

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 「さっき、
  いました、
  と言いましたね。」
 「はい、
  わたしも、
  あまり詳しくは、
  知らないのですが、
  海外に行ったまま、
  亡くなったそうです」
 「えっ、
  死んだ。
  そうですか。
  死んでいたんですか」
 「はい。
  わたしの、
  大おばにあたる人なのですが…」
 「死んだというのは、
  はっきりしているの?」
 「はい。
  わたしの父が、
  遺骨を取りに行ったと、
  話したことがあります」
 「そうですか。」
 おじさまは、とても悲しそうに、しばらく、何もおっしゃいませんでした。

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