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愛って、ほんとにいいものですね 「改訂版」

第1章 愛って、ほんとにいいものですね

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 おじさまは、塾を経営なさっていて、ご自宅は、その二階ということでした。
 「こんにちは」
 「はい。
  よく、来てくれましたね」
 「おじゃまします。
  わぁ、すごい本」
 「読みたい本があったら、
  どれでも、持ってかえっていいよ」
 「はい。
  あとで、みてみます」
 おじさまは、ほんとに、わたしが訪ねたことを喜んでくださいました。
 それからは、何度も、おじさまの家に、遊びにいきました。
 そして、わたしは、おじさまの、お人柄に惹かれていきました。
 いえ、おじさまを、好きになったのです。
 おじさまも、わたしを、好きと言ってくださいました。
 大おばさんと、わたしの名前が同じということは、たぶん、おじさまとわたしは、そうなる運命だったのでしょう。

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