たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第9章 杉並実果留・特別編
「おい、マジかよ?」
「う……うん……」
私は観念して頷いた。
そう。武は寝ぼけてた時、ここまでしていたんだ。
けど……
「ここまでだったの……武がしたの。ここで完全に眠りに落ちたんだよ。
とはいえ、今みたいに胸を直に触ったり舐めたりとかはしてなかったけど。触り方も優しくてゆっくりで、今よりは大分緩い感じだったの……」
恥ずかしくポツポツと明かすと、武は「はぁー……」と残念そうに深くため息をついた。
「何で俺、そこまでして目が覚めなかったんだろー。あーマジで勿体ねぇことした。実果留、起こせよー」
「起こせるわけないでしょっ。あの時は、状況が状況だったんだからっ」
もし起こしたとしても何て言い訳出来るよの? 武が好きで、されるがままになってました……とでも言えと?