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たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―

第9章 杉並実果留・特別編


「悪い。ついつい見惚れちまった」

「っ、もーう……」

「その前に……よっと」


 武の右手が私の上を通り越すと、何かを引き出す音が聴こえた。

 首を少し曲げて見上げると、さっき私が開けてしまったヘッドボードの引き出しをごそごそしている。


 あ……もしかして……


 と思ったとおり、武が手にしたのは、さっき私が見てしまった5個連なっているアレだった。


 武はそのうちの一つを切り離した。


 アレを、武の男の象徴に被せるんだ……。


 私は、その封を開けているところを、無意識にジーっと見入ちゃっていた。


「……ん? 何、付けてくれんの?」

「なっ!」


 武にニヤニヤしながら言われたら、顔がボッと燃えたように熱くなった。


「ば、バカっ、付けないっ! 自分で付けてっ!」

「くくっ。はいはい。じゃあ、そのうち頼むなー」

「っ、知らないっ!」


 うぅーっ、完全にからかわれてるーっ!


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