たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第9章 杉並実果留・特別編
「あ、あの……武?」
「ん?」
「き、気持ち……良かったの?」
様子を窺いつつ、うつ伏せにしている武の耳元で訊いてみた。
「あぁ。すんげー気持ち良かった。実果留が締め付けてくるから余計に」
「え゛っ!?」
またそんな、顔を熱くさせるようなことを言うーっ!
「わ、私っ、締め付けたつもりはないんだけどっ」
「いーや。しっかり締め付けられたぞ。まるで、俺を離したくないみたいな」
「っ! その表現ヤラしいってば!」
「いってぇ! また叩きやがってっ……俺イッたばかりなんだから、もうちょっと労れよー」
「うるさいっ」
さすがに終わった直後ぐらいはロマンチックな雰囲気になるかと思ってたのに、全然だし。
これも、私達らしい……ってことなのかな?