たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第4章 佐倉武
「――っ、実果留っ!」
瞬間的に目が覚めて、ガバッと起き上がった。
…………
あ……れ?
実果留が、いない……。今まで一緒にいたはずなのに……
って、おい。
おいおいっ。マジかよっ……。
あんな濃厚なのが『夢オチ』って……マジであり得ねぇだろーっ!?
さっきまでの実果留とのエロい行為が、全て夢だと思い知らされると、俺はものスゲー落胆した。
ガッカリしたけど……そうだよなぁ。あんなの、夢に決まってるよなぁー……。
「はぁーーあーー……」
ようやく現実を受け入れると、俺は深ーいため息を吐いて仰向けに倒れ込んだ。
……あの引きこもりの悪女めっ。俺のことを散々煽るから、あんな夢を見てしまったじゃんかよ、たくっ……
「お? なんか体が軽くなってる?」
これは熱が下がったかもしれない。布団も若干湿っている……そりゃそうだ。あんないやらしい夢を見てたら、嫌でも大汗かくっつーのっ。
時計を見たら、もう七時。外も部屋もだいぶ暗くなっていた。
うーん、すんげー寝まくったなー……。