たけるとみかる―双子みたいな幼なじみ―
第5章 杉並実果留・最終話
「これで、今度こそおあいこ……ってことでいいですか?」
「夕崎君……」
「勝手にこんなことをして、すみませんでした」
私は、黙って首を横に振った。
「杉並さん……三ヶ月という短い間でしたが、すごく楽しかったです。
今まで自分に自信なんて全くなかったのですが、杉並さんのおかげで、だいぶ自信が持てるようになりました。
杉並さんのことは、決して忘れません」
「私もっ。夕崎君……ごめんねっ。本当にっ……本当に、ありがとうっ……」
「佐倉君と、うまくいくといいですね」
「……うん」
私、つき合ったのが夕崎君で良かった……。
結局好きになれなかったけど……
夕崎君のことも、一緒に過ごした三ヶ月間も、
そして――今日のことも、
絶対に……忘れないからね。