sweet poison【BL】
第2章 失った恋人との再会
「ずっと会いたかったんだ、陽一」
優しく慈愛に満ちた眼で見られても、陽一の震えは増すばかり。
「―ボクが、怖いの?」
羽月は急に顔を近付けた。
「ひっ!」
思わず顔を逸らした陽一を見て、羽月は冷たい光を眼に宿す。
「そう、怖いんだ。当然だよね」
口元に笑みを浮かべると、陽一を抱き締めた。
ゆっくりと、しかし決して逃さぬように。
そして陽一の耳元で、甘く囁いた。
「だってボク、五年前のあの日、キミを殺したんだものね」
大きく見開いた陽一の頭の中で、五年前のあの日のことがよみがえった。
「ボク、陽一が好きなんだ」
告白されたのは、中学二年の時だった。
それまで友達としてしか見ていなかった羽月が、まさか同性の自分を好きだと言うなんて思わなかった。
でも次の瞬間、自分でも思ってもみなかった言葉が出た。
「…オレだって、羽月のことが好きだ」
言った瞬間、顔が一気に熱くなった。
けれど羽月は本当に嬉しそうに笑ってくれたから、それで良いと思った。
二人が出会ったのは小学五年の時。
陽一が住んでいた家の隣のアパートに、羽月と羽月の母親が引っ越してきたのだ。
何でも陽一の母親と羽月の母親は友達だったらしく、頼って来たと言っていた。
当時の陽一は、その意味を深く理解していなかった。
ただ落ち着いた雰囲気を持ち、穏やかな笑みを浮かべる同じ歳の友達ができたことを心から喜んだだけだった。
優しく慈愛に満ちた眼で見られても、陽一の震えは増すばかり。
「―ボクが、怖いの?」
羽月は急に顔を近付けた。
「ひっ!」
思わず顔を逸らした陽一を見て、羽月は冷たい光を眼に宿す。
「そう、怖いんだ。当然だよね」
口元に笑みを浮かべると、陽一を抱き締めた。
ゆっくりと、しかし決して逃さぬように。
そして陽一の耳元で、甘く囁いた。
「だってボク、五年前のあの日、キミを殺したんだものね」
大きく見開いた陽一の頭の中で、五年前のあの日のことがよみがえった。
「ボク、陽一が好きなんだ」
告白されたのは、中学二年の時だった。
それまで友達としてしか見ていなかった羽月が、まさか同性の自分を好きだと言うなんて思わなかった。
でも次の瞬間、自分でも思ってもみなかった言葉が出た。
「…オレだって、羽月のことが好きだ」
言った瞬間、顔が一気に熱くなった。
けれど羽月は本当に嬉しそうに笑ってくれたから、それで良いと思った。
二人が出会ったのは小学五年の時。
陽一が住んでいた家の隣のアパートに、羽月と羽月の母親が引っ越してきたのだ。
何でも陽一の母親と羽月の母親は友達だったらしく、頼って来たと言っていた。
当時の陽一は、その意味を深く理解していなかった。
ただ落ち着いた雰囲気を持ち、穏やかな笑みを浮かべる同じ歳の友達ができたことを心から喜んだだけだった。