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異常性愛【BL】

第1章 1

𓇼𓆡𓆉

「だからぁ! 松本先生は絶対心に闇を抱えていると思います!
 私、スクールカウンセラーとしてそんな人放っておけないんです」

「――嗚呼そうか。私は放って置いて欲しいのだが」

「放っておけません! 絶対にいやです! 一度病院に行く事をおすすめ、しーまーすー!」

 そう保健室の机をバンバン、バンバンリズミカルに叩き、声高に主張してきたのは新米のスクールカウンセラー。戸田 亮である。

 まだ此の学校に入ったばかりの新人なのだが、私の噂を聞きつけ、異常性を知り、恐れる所かお話を聴こうとしてきた愚か者だ。

 私は此奴の言葉の通り病院に行ったのだ。此の際結果を聴いて近寄らなくなればいいと思って。

 此の男は弱味もさして見つからなかったし、何より五月蝿かった。平気で性善説とか唱えてくる唯の平和思想な莫迦だ。

 だから異常性を見せ付け黙らせようと思った。御前の言っている人類皆善という論理は嘘っぱちである。と、だがその目論見も。

 ――結局外れた。

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