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異常性愛【BL】

第1章 1

 何故、サイコパスであると自覚したか。何をしでかしたか。脅した生徒の名前、脅し文句、校長や教師をどう脅したか――。

 所々呂律が回ってない部分はあったが、其れでも聞き取れる範囲内で相当な内容を喋っていた――。

「分かりました? 先生」

 頭が真っ白になっていくと同時に、録音が止まった。

 どうも私の意識が完全に無くなるまで此奴は尋問と録音を辞めなかったらしい。唖然としたまま私は「――其れで御前はどうしたい......」と力なく告げた。

 もう完全に終わりだと思った。私自身幾度も人を脅していたため其れは解る。

 此奴は今、私を脅しているのだ、と。

 言うことを聴け、と。弱味も握った。と。

 ――私によく似た手を使って......。

「私のしたいこと、ですか?
 其れは貴方を手に入れることですよ。松本先生」

「............は?」

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