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異常性愛【BL】

第1章 1

 ――可笑しい。こんなに感じる筈がない。何だ今の快楽は――。まさか......。

 此の時、私はどんな目をして彼奴を見ただろうか? 信じられない。という顔でもしていただろうか? 彼奴は私に向け、嗜虐的な瞳を向けた。
完全に欲望に満ちた――まるで獣のような目。

 捕食者の目だ。

「気付きましたか? 松本先生。
 貴方に飲ませた薬、睡眠薬だけじゃないんです」

 ――嗚呼、もう出鱈目だ、此奴は私を殺す気か。

「ペニス増長剤――そうした効果があると言われている薬――。貴方に飲ませたお酒にも其れを混ぜさせてもらいました。貴方が大人しく......
 ――言う事を聴くと思えなかったので」

 ――全てお見通し、と言う訳か。

「松本先生、逃げられると思わないで下さい。
抵抗しよう、だなんて考えないで下さい。貴方は此の儘私の物になる。
 ずぅっと、永遠に――離れる事のない快楽を刻んであげよう」

「......辞めろ......離せ」

 ――此奴は......。

「厭です。二度と離してあげません」

 ――狂っている。

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