ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係
第22章 たくさん大人扱い、してくれました!
「わわっ、あと3つしかなくなってるーっ!」
ある程度お客さんが退いたところで、私は陳列棚の整理をする振りをしながらサラダの残りを確認した。
ハッとして厨房の時計を見ると、まだ19時半。
イチゴバラさんが来るのは閉店間際が多いから、あと1時間はあると思う。
「どうしよう!
この調子だと、来る頃には売り切れちゃう!」
「すいませーん。
これ取ってもいいですか?」
「えっ、あっ
ど どうぞどうぞ!いらっしゃいませーっ!」
次に来たお客さんが陳列棚を整理している(振りをしている)私に声をかけてきたので、慌てて邪魔にならないよう下がって、レジカウンターの所で待った。
「はい、じゃあこれで会計お願いね」
「はいっ、ありがとうございま……す」
そしてお客さんがカウンターに持ってきたいくつかの惣菜の中には、しっかりとあのサラダがある事にまた不安を覚えた。
(これで残り2つだぁ!
絶対ヤバいぃっ)