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ひな*恋 ~それは、誰にも言えない秘密の三角関係

第4章 私の勝手な親切は空振りですか!

デパ地下の惣菜屋さん、“デリカ popo”までやって来た。



さすがこの時間になると、主婦の人たちでごった返している。


陳列されてる惣菜は毎日人気の唐揚げやサラダだけじゃない。

今日は誰が作ったんだろう、オーロラソースで和えた魚貝のフリッターがひときわ目を引いた。



私はお客さんの邪魔にならないようなるべく端に避けながら、いつ来るかわからないアイツの姿を傘を握りしめて探していた。





「……………………」



私が出勤してる日はレジ打ち担当なんだけど、今日は休みだから他の人がやっている。

今日は田原さんだ。



「ありがとうございますまたお越し下さいませ。
はい、いらっしゃいませ」



手にした惣菜を買おうと、次から次に並ぶお客さんのレジ打ちに、田原さんが忙しく動いている。


…私も、あんな感じでやっているんだろうなぁ。


自分で接客してる様子は自分じゃわからないけど、でもこうやってお客さん側に立ってお店を見た事がなかったから不思議な感じだ。

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