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ホントノ私ハ、此処ニイル

第2章 第2話


 生鮮食料品販売には欠かせない、発砲トレーやラップなどの包装資材を取り扱う会社に勤めはじめて7年あまり。

 変化の乏しい仕事を、毎日苦も楽もなく淡々とこなしてきた毎日でした。

 ところが、これまで経理担当の内勤ばかりしてきたわたしが、今年度に入り営業の一部も担当することになったのですが、それが自分の中に眠っていた感覚を呼び起こすきっかけになったのです。

 今までには、もちろん付き合った男性も数人いましたが、どの人も料理にはあまり感心のない人で、包丁を持つ男の人を見る機会などほとんどありませんでした。

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