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ホントノ私ハ、此処ニイル

第2章 第2話


「へぇ、やっぱり河合さんが“レイカちゃん”で間違いないんだ」

 急激に加速した鼓動の音は、二人きりの作業場に響くかに思われて、恥ずかしさに顔が赤くなってしまいました。


「レイカちゃん、ずいぶん寂しい思いをしてるんだね」

「何のこと……」

 そんなことを言ってとぼけても今さら遅いことは重々わかっていました。

 でも……


「ごめん、俺見ちゃったんだよね、メール」

「えっ」

「山崎さんと話してる時に着信があってさ」

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