ホントノ私ハ、此処ニイル
第2章 第2話
日々の仕事をこなすうちに、自分の中から湧き出てきた支配されたい欲求は、誰にも知られることなく、ご主人様から送られる“文字”で辱められることで消化してきました。
「今日はどうやら手錠をかけてもらえるみたいじゃない?」
渡辺さんの微笑みはまるで優しい鎖のようにわたしの身体を縛りつけていくようで、それがまた、わたしの気持ちをさらに高ぶらせ、恥ずかしさについうつむいてしまいました。
「ねえ、レイカちゃん?」
なんて穏やかな声なんでしょう。
低く落ち着いた渡辺さんの声はわたしの脳みそを刺激してきます。