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「ねえ、まさかファンの女のコをネタにしてやってるんじゃないでしょうね」

風海がこれからのオナニーをどうしようかと考えていると雨藍がちょっと真顔になって言った。

「そ、そんなことするワケがないだろ」

これからのオナニーのことを考えていたのでちょっと反応が遅れたが風海はきっぱりと否定した。

お天気お姉さんずのファンには女性も多くて、思わず飛びつきたくなるようないい女もいる。オカズにしてしまおうと思ったことも正直はあるが、いくら妄想の中とはいえ応援してくれている女のコを汚すようなことをしてはいけないと思いとどまったのだ。

「ふ～ん、ファン様を汚さないのは偉いわね。じゃあ何を思ってるのかな？」

と雨藍は悪戯っぽく笑ったが、急に顔を赤らめて胸をガードするようなポーズを取った。

「ま、まさか、あたしを使ってるんじゃないでしょうね」

不意にそんなことを言うものだから風海は激しく咳き込んだ。

「んなことあるワケがないだろ。ない、ない、それだけは絶対ない」

風海は顔を真っ赤にして思いっきり否定をした。

「う～ん、あたしってそんなに魅力ないかな・・」

あんまり否定するものだから雨藍は少し落ち込んだように言った。

「そうじゃなくて・・・男ってのは好きな女のコは使えないものなんだ」と段々と小声になってしまう。

好きだと言ってしまったと思ってドキドキしたが、

「そうでしょう。大好きで尊敬してるのよね」

とファンとしての好きだというふうにあっさりとかわされた。

ドキドキした分だけ少しがっかりしたが、雨藍は

「もうバカなんだから。告白してくれるならちゃんとしてよね。オナニーの話なんかに紛れてされたくない」と思っていた。