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君と僕の世界(嵐)

第2章 お忍びハワイ旅行


智「でた〜〜」

翔「ええ、何それ。そんなことしてたの?」

雅紀「してたしてた!2人がいない時に真剣に話してたんだから!2人とこれからどう接していくかとか、NGワードとか決めて。たぶん30回くらいしたよね?」

和也「30?!」

潤「いやほんとに、そのくらいした。報告会みたいな。付き合うちょっと前くらいじゃん?ニノがそういう雰囲気出し始めたの。それまで俺たちずーっと気づいてないふりしてたんだからね!」

そうだ。俺はずっと、3人に気づかれてないと思ってたんだ。…翔ちゃんと肉体関係だってこと。気づかれたとわかった時も、恋人同士だって勘違いしてるんだろうなって思ってた。だけど実際バレバレで。俺たちが肉体関係止まりだってみんな知ってたんだ。

翔「俺は分かってたけどね。3人が気づいてるの。…あの時はほんと…悪かったよ。」

雅紀「ははは、楽屋でそういう声が聞こえてきた時はどうしようかと思ったよ。薄々気づいてた事だけどそれが明確になった時、正直…目の前が真っ暗になった。」

智「終わった〜…って思ったよね。俺たちがどうっていうより、2人がもうグループで活動するのは無理なんじゃないかって、あれは悩んだね〜」

翔「あれは全部俺が悪い。…今だから言えるけど…ずっと…マスコミとか世間の目は気になるから恋人同士になるのは難しいと思ってた。だけどかずを誰かに取られたくない、誰にも渡したくない。…その気持ちが3人にでさえあって…こういう形で、かずが俺にぞっこんだって、俺のもんだって…分からせたくて…ああ、ほんと…狂ってるね…。」

潤「…。まあ、言えないよね。そんなこと。何十年も一緒にいる仲だし、同性だしさ。そういうやり場の無い思いが爆発しちゃったんだよ。…俺はそれが悪いとは思わない。むしろ今まで、何か気の利く言葉をかけてやれなかったこと…謝りたい。」

智「最年長なのに…頼りなくて…ごめんね」

雅紀「俺も…。見て見ぬふりしてたのと変わりないから。」

和也「ちょ!さっ、3人が謝ることなんてなんもねえよ!だからごめん、謝らないで!謝るのは俺たちだから…!」

あの頃の俺達は、
きっと3人が知ってる俺たちじゃなかったと思う。
ひねくれてて、めんどくさくて、
作られたアイドルで。
…それなのに見捨てないでくれたこと。
それだけで俺たちは十分だったんだ。

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