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君と僕の世界(嵐)

第3章 ♡ 雨の日の喧嘩

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翔「かずー、なんか食べる〜?」

和也「んー」

ちょっとまってくれ。
今いいところだから…もう少しでボスを…

和也「あ゛ー!いまのなしだろー!」

翔「死んだ?」

和也「死んだ!後ろに回って一気にきやがった!クッソ!」

このステージは何回やってもここで死ぬ。
上手くいかないことにイライラした俺は、ゲームソフトが積み上がった棚の上にポーンとゲーム機を投げた。

翔「壊れるよー」

和也「いいんだよ、俺のゲームはいつもこうやって鍛えられてっから」

はあ、と深いため息をついて周りを見回すと
翔ちゃんはもう俺の傍にはいなかった。
どうやらゲームに集中しすぎて気づかなかったらしい。

翔「かずんちほんとなんもないな」

和也「あ、冷蔵庫みたの?」

その声を頼りに後ろを振り向くと、
不満そうに顔を膨らます翔ちゃんがキッチンの方から出てきた。何か作ってくれるつもりだったのかな

翔「どっか行く?元からその予定だったし。俺は別に構わないけど」

時刻は19時前。
まだ時間もあるし、どこかでディナーをするのも悪くない。…だけど、俺たちにとってそれはかなりの神経を使う行為。変装から予約から何まで…正直めんどくさい。

和也「翔ちゃんと出かけるのは好きだけどー…今は…。」

そして何より腰が砕けたみたいに痛いのだ。
こんなこと恥ずかしくて言えないが、たぶん翔ちゃんは気づいてる。

翔「あー、そか…。じゃあ出前でもとろう」

和也「せっかく予定組んでくれたのに悪いね。そこにチラシあるから」

翔「ふふ、別に。俺はかずといれれば場所なんてどこでもいいよ。…てか、俺が勝手に来ただけだから」

ああそういえば、俺たち喧嘩してたんだ。

あまりにも甘く幸せなひと時だったから
そんなこともう忘れてしまっていた。
…仲直りの勢いであんなにお互いを求め合ったんだと思うと…なんだか急に恥ずかしくなる。

翔「いやー、でもさ。かずんち来るのまじドキドキだったからね」

和也「ああ、俺がいるかってこと?」

翔「違う違う。デリヘルでも呼んでたらどうしようかと」

和也「はあ?そんなん呼ぶわけないじゃん」

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