テキストサイズ

ヌードモデル志願

第1章 ヌードの需要

三人目の正解者となった女子高生が今回のエピソードの主役である。

二人連れの「一見(いちげん)客」だった。美大志望を絵美、その友人を友子と仮名で呼ぼう。

気づいたのは友子のほうだった。
帰りぎわに絵美がトイレに行っている間に、私をヌードモデルだと確認したうえで相談してきたこと──それが今回のお話だ。


美大の入試で課されるヌードデッサン実技の予習をさせてやりたい。

後日、喫茶店の2階にある「倉庫兼休憩室兼更衣室」に友子を呼んで話を聞くと、案の定だった。

デジャヴだな。

前回は親が息子のために依頼、今回は女子高生が親友のために相談か。

確かに女子高生がモデル事務所とかには行きにくいだろうし、お金の問題もあるし。

モデルが本業ではない私なら、事務所を通さないで格安でモデルになってくれるのでは?と、まあムシのいい話だった。

だから、こう提案することになる。
「あなたがモデルになったら?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ