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第3章 小麦の滴

ーそうか、ここが真琴さんの家だったのか。

僕はだいたいの場所は知っていたのだが、真琴さんの家をはっきり知っている訳ではなかった。

僕と真琴さんは、ややの間、見つめ合っていた。

それがどういう意味を持つかは何もわからなかった。

「こらぁ、このくそ女がっ!逃げるんじゃねぇ!」

怒号がする。
玄関から男が現れる。
明らかに酔っぱらっている。
どうやら、この酒乱が真琴さんの夫のようだった。

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