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第5章 蜜月

「仕事は上手くいっとるかね?」

三田さんは上着の袖から煙草とマッチを、取り出すとテーブルの上の灰皿を、寄せた。

シュッ!

一連の動きでマッチが擦られると、独特の臭いがして、青色と赤色の火が混じった。

僕は三田さんの様子を見ながら、自分の仕事机の椅子に腰かけた。

事務所は広くないので、応接用ソファの向かいに自分用のソファを置くスペースはなく、自然と僕は自分の机で応対することとなるのだ。

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