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第5章 蜜月

「しゃっくりは、治ったみたいだな」

僕が少し落ち着いてきたのを見計らうように、三田さんが言った。

(え…?)

何かしら気付いていない訳がないのに、三田さんがそういうコメントだったので、僕は驚いてしまう。

「うむ、治ったようで、よかった…なあ、タエさん?…ターエさん!」

タエさんがぼーと中庭の方を眺めているので、三田さんがタエさんの肩を叩いて呼び掛けた。

「はっ!あああ…?」

「なあ?よかったな?」

「え?ああ…よかった…よかった!」

タエさんは急に呼び掛けられて、我に帰ったようによかった、よかったと繰り返している。

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