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ひとつ屋根の下の愛情論

第8章 学校と無条件の愛



教室に入ると――――…久しぶりに登校してきた俺に皆が目を丸くして話しかけてきた。


もちろん、空き巣の件は隠せない事実だし…俺が犯人にボコボコにされたことも学校ではすでに承知の事だ――――…


質問攻めにされることは分かっていた。


もちろん、俺が犯人にされた…性的イタズラの事は伏せてだが。



「福田!大丈夫か?」

「元気だった?」

「ケガ!もういいのか?」

「1ヶ月休み~羨ましいぜ!」


と、皆が口々に俺の事を気にかけ明るく勤めてくれた。


「///福田君――――お見舞いにいきたかったけど…ケガとか色々聞いてたから…///本当に心配したんだよ?」


と、俺の前で天使みたいな事を言いながら上目遣いで目を潤ませる女子…横沢 紅子(よこさわ こうこ)が俺を見つめる。



――――ドキッとした。


それもそのはず…俺はこの女子に何年も片想いをしていたのだ。


修学旅行だって――――…自由時間に横沢を誘って二人で沖縄の海を散歩する!と、まで考えていたくらいだ。



しかし、あの事件で――――俺は…変わってしまった。






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