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ひとつ屋根の下の愛情論

第9章 泣きたいのは俺の方


「秋音――――大丈夫か!?」


扉を開けると――――…夏場のモワァッとした空気とは別に浴槽の湯で上昇した浴室の異様な暑さが空気の固まりとして俺の体にまとわりついた!


そして、そんな暑い浴室の床に倒れている秋音を発見した。



「秋音!?おい!秋音!」



暑い空気の中に倒れる秋音の姿に!俺は一瞬…暑さとは別の――――…下半身に集まる別の熱に足がすくむ!


だが、倒れている秋音の側に駆け――――――――肩をだきよせた!



「///ん――――…ん…律夏…律夏…」


「おい!どうした?のぼせたのか?」



声をかけるも…秋音は俺の名前を呟くだけだった。



が――――…体を抱き寄せて…あることに気かつく。


この…匂い…


そう、風呂場独特の香りやシャンプーの香りの中に…


男性特有の…欲した香りが俺の鼻を刺激する。



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