ひとつ屋根の下の愛情論
第10章 裏表の夏
そこには、白い裸の目の大きなショートカットの女性が下着姿で微笑んでいた。
短いながらも…髪を耳にかけるしぐさのポーズは///やたら妖艶で…手が震えた。
そして、前に病院で見た雑誌のグラビアの子もショートカットだったことを思い出す。
だから――――…俺は髪を伸ばそうと思った。
誘惑しないように――――…気に入られないように…
でも――――…その鋭い目で…
俺をまっすぐに見て欲しい――――…と、どこかで思ってしまう。
構って…欲しいのだろうか?俺は…
家族として兄弟として…
愛して欲しいのだろうか?