ひとつ屋根の下の愛情論
第10章 裏表の夏
多分――――修学旅行で自由行動に横沢さんを誘いたがっていた、と言うことを誰かに聞いたのだろう。
もし、俺が彼女をいまだに好きだったら――――…逆効果だが…
彼女は分かっている…
俺が彼女にそんなに興味がないことを――――…
だから…こんな【無茶ぶり】ができるんだ。
「そう――――なんだ…で、俺でいいの?俺…初めてだよ?」
「///わ、私も初めてだから――――…」
しかも、童貞だと見込んでの…お願いって…
今後、どんな人とセックスをしても――――…俺の童貞セックスとの比較になるだろうが…
比較対照のレベルが低ければ…
次の相手は…彼女の中で“セックスの上手い人”となるに違いない。