ひとつ屋根の下の愛情論
第12章 沈殿する記憶と思い
今だって――――…
横沢さんと一緒に歩いているのに…律夏の視線や太い指の動きを想像して――――…うずくまりたいくらいである。
「///そ、そう言えば――――…もう、聞いたかな?///彼氏…出来たんだ!」
「木戸が言ってた――――…大学生だって?」
サクッと会話を返すと、横沢さんは少し驚きながら「そ、そうなんだ」と、言う。
俺が彼女の恋愛事情に興味がなかったのに驚いたのか…それとも、木戸が知っていた事だろうか?
「おめでとう――――例の気になる人?」
「///うん!」
ヤり捨てフラグの彼だが…横沢さんが幸せそうなら…いいのかな?と、俺は微笑んでみた。