ひとつ屋根の下の愛情論
第2章 非道な訪問者
「んっ、んん――――…んっ!ふっん!ふっ、ふっ、」
「なに?なに?そんなに、暴れると――――興奮するから止めておくれ?」
は?意味がわかんねぇ!金返せ!
修学旅行にだって、行かなきゃならないのに――――!
遅刻する!
ばたばたと足をバタバタとさせてみると「うるせぇ!」と、俺の腹を蹴りあげた!
「///ぐっあっ――――っんっぼっほ…!,」
苦しくて一瞬何が起きたか分からなかった!
腹の中が熱い――――痛い…
苦しい――――!
喧嘩なんて生まれてこの方したことない俺には十分な一撃だった!
抵抗したいのに――――今のひと蹴りで体がガクガクと痙攣する。
「お?――――何?何?その…痙攣…お前――――…腹蹴られたこと無いの?マジで、いい子ちゃんなのか?」
は?いい子ちゃんって――――なんだよ…
頭の中では悪態をついているが…苦しい蹴りを思い出すど、声や態度に出すことを体が拒否している!