ひとつ屋根の下の愛情論
第14章 側にいる理由
「お――――…文化祭は一般人も入れるんだ」
「お…おぅ…」
声をかけられハッと我に返る。
「面白そうじゃん――――行こうかな」
「///――――あ~…いいんじゃない?」
「なんだよ、その素っ気ない態度――――もっと喜べよな~」
そう言うと、俺のサラダに入っていたトマトを奪われる!
「あ!トマト――――」
奪われ口に運ばれるトマトに…ちょっと嫉妬する。
“奪う”なら――――俺を奪って…
なんて言えたら…
こんなに苦しくないだろう。
「楽しみにしてる」
「///なっ――――…ち、ちびるほど脅かしてやる!」
トマトの恨みと言わんばかりに俺は残りのトマトと律夏の皿のトマトにマヨネーズをかけた。
「げ――――トマトは何もかけないで食べるのがうまいんだろ?マヨネーズは…邪道だって…」
「俺はマヨネーズも有りだけどな~」