ひとつ屋根の下の愛情論
第14章 側にいる理由
「キャー!」
「うわぉぁぁぁ!」
「うゎ!最悪――――!」
我がクラスのお化け屋敷は盛況だった。
入る時の顔と出てくる時の顔が全然違う利用者に脅かしている方も徐々に力が入る。
「凄い悲鳴が聞こえたけど――――」
「大丈夫ですよ!手を繋いで入れば怖くないですって」
ど~考えても“カップル”と言う二人が受け付けてでソワソワしている。
「///手――――だって…」
初々しい――――普通のカップルに「いってらっしゃい」と、声をかける。
俺は、ため息をつき…腕時計で時間を確認した。
タイムテーブルを見ながら自分の出番がないときは他のクラスを回る事が出来たが、俺はカツラと着物で歩き回るのが嫌で受付をしていた。
「福田君、今――――休憩だよね?一緒に回らない?」
声をかけられ俺は顔をあげる。
すると、横沢さんが血のりナースの姿で立っていた。