ひとつ屋根の下の愛情論
第15章 炎の願い
俺が登ってきたメインの中央階段とは別に――――校舎の両サイドにも階段があり…そこは文化祭の小道具や雑具などが置いてあった。今日に限っては生徒専用通路的に使われているのだろう。
二人は一緒に休憩に入った――――…
と、“さっき”とゾンビは言っていた…すれ違わなかったとなると…
こっちの階段を二人は降りていったのだろう。
二人――――並んで…
そう想像すると…
切なく…なる。
俺は――――一生…アイツの隣には…
並べないのかもな…
まぁ、それで…いいんだ。
俺と並んで歩くとなると――――…
不幸でしかない。
「…出た――――強がり…」
俺は雑に置かれた文化祭の屍を避けながら…階段を降る。