ひとつ屋根の下の愛情論
第17章 乾きの果て
秋音の姿は…最後に見たときから…一回り小さく感じた。
「髪――――伸びたな…まだ、願掛けしてんの?」
すると、秋音の首がコクミンと首肯く。
「――――お前の学力なら…そんなに追い込まなくても入れるだろ?」
ビクッと警戒しているかのように肩が怯える――――そして、フルフルと首が横に触れる。
「――――本命は…今月末の…試験だし、俺の学力よりも上だから…追い込まないとダメなんだよ…」
本命?――――と聞いて俺は首をかしげる…
今月末が試験な大学は数件あるが――――区外のコイツの志望校はもう少し先だった気軽が…
「他にも受けるんだ――――しらなかった」
「――――から…――――帰って…来ないから…知らないんだろ?」
秋音はうつ向いたまま肩を震わせる!