ひとつ屋根の下の愛情論
第4章 一押しの食パン
学校には…顔の腫れが引いたと言ってもアザだらけで…行ける状態では無いことは明白で――――自宅療養ってことで、担任から指定された課題を家でこなすこととなった。
最低でも1ヶ月…
身体中のアザが消えるまで…そのくらいはかかると言われた。
1ヶ月もあったら――――…嫌でも日常に戻るだろう…
「じゃぁ、父さんと母さんは名古屋に戻るからな――――…何かあったらすぐに連絡しろよ!いいな!」
「わかったよ!気をつけて帰ってね――――…次、戻ってくるときは名古屋土産沢山買ってきてよ!」
俺は極力明るく、いつも通りに二人を見送った。
そして――――――――…
玄関がバタンと閉まったと同時に――――…
緊張から解放されたことにより
俺はその場で――――気を失った。