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ひとつ屋根の下の愛情論

第4章 一押しの食パン


「え――――…今日は泊まるんですか?」


様子を見に来ただけだと思っていた律夏さんが泊まっていくと言う。


「まだ、側に誰かがいた方がいいってカウンセラーの先生も言ってたからな…」



俺の本当の状況を知っているのは…


律夏さんと医師…カウンセラー…そして一部の警察…だけ。


カウンセラーの先生は状況を一番よく知っている律夏さんともよく話していた。


「もう、大丈夫ですけどね。ここは律夏さんの実家でもあるんだから、何日いたっていいんですよ!」


本当は――――早く…一人になりたい…



でも、無理やり追い出す訳にも行かないし…


笑顔でそう言った。


俺は――――嘘つきだ…


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