ひとつ屋根の下の愛情論
第5章 背中の温もりとか…
「――――もしかして…ナス嫌いか?」
ギクッ――――…ちょっと焦りすぎたか?
「別に――――」
「ふ~ん…」
チラッと秋音を見ると明らかに納得していない顔をしている。
「あ~~~~~、苦手…苦手なんだよ!ナス」
「は?この間――――昼に、ナスとトマトのパスタ食べたって…テレビ見ながら言ってじゃん!ナス嫌いってしらねぇし!」
「味噌汁の中に入ってるナスが――――…苦手なんだよ…あの…フニャッジュロ~…って食感が……」
俺は、観念したように秋音に伝えた。
ぶっちゃけ…これは母さんも知らない事だ…何度がこの味噌汁は出てきた事があったが…何とかごまかせていたからだ。
「苦手――――ってだけで…食えない訳じゃねぇ~から、食う」