ひとつ屋根の下の愛情論
第5章 背中の温もりとか…
服を雑に脱ぎ――――風呂に入ると…
ふわっとアイツの香りがした――――…
厳密に言うと、シャンプーの香りなのだが…さっき抱きかかえた時に香った匂いだ。
再びチラリと思いだす…白い肌――――…
ゾクッと…腰が痺れる。
「そう言えば――――最近、ヤってねぇ」
アイツの事件からほぼ毎日ここに来ていて――――性欲を発散する事を怠っていた。
相手がいれば簡単に解決出来たが…あいにく別れたばかりで…悲しいかな相手をしてくれる女性は思い当たらない。
なら――――…
と、自分の手を前に持っていく。
自慰は手っ取り早い性発散で――――…若いときからやっている行為だ…失敗はしない。
手順も、心得ている。
――――まずは、好みのグラビアや芸能人…お気に入りのAV女優を想像する。
最初から全裸の時もあれば、下着姿からの登場と言う日もある。
今日は――――下着姿で艶かしく座っている…
「///…白い…下着――――ベタだなぁ…」
自分の妄想に自分で突っ込みを入れる。