ひとつ屋根の下の愛情論
第5章 背中の温もりとか…
俺は慌ててシャワーを浴びた!
さすがに…萎えた己を再び叩き起こそうとは…思えず――――…
「――――疲れてるんだな」
と、自分で自分を納得させ風呂から出た。
風呂上がりに…冷やしておいたビールを冷蔵庫から取り出し、飲んだ――――…
苦味が口の中を占領し…あっという間に喉まで占領した。
「ふぅ――――…寝よ」
缶ビールを飲み干し…
戸締まりと電気を消して客間に向かった。
客間の扉を開くと――――…秋音が俺のシャツを着て寝ていた。
「――――なに勝手に着てんだよ…」
「部屋に取りに行くの…めんどうだった」
だからと言って…明日着ようと思っていたTシャツを…全裸の上に1枚着ているだけの姿に――――…つい、目を反らしてしまう。
「――――下ぐらい履け、新品のボクサーあったろ」
すると、俺の鞄を漁る秋音はパンツを探しあて俺に見せた。
「流石に…パンツは図々しいかなぁって…Tシャツだけ借りた…パンツもいいのか?」
「借りる気満々だろ?」
本当に動きたくないのか…秋音は俺のボクサーを開けて履いた。
「――――なんか、全部…デカイんですけど」