ひとつ屋根の下の愛情論
第6章 現状維持の押し問答
――――――――…
「はい――――…秋音君、今日でカウンセリングは終了となります。頑張ったね、日常的な生活に影響や混乱はもうないね!学校生活にも影響はないと思う。
もし、気になることがあったらいつでもおいで!くだらないことでもいいから!」
「ありがとうございます!」
俺はカウンセリングの終了を聞きテンションが上がった。
定期的に通院していたが、怪我も治りカウンセリングも終わった!
これで完全日常復活だ!
本当は…まだ、夢にも見て、飛び起きる事があるが――――…目が覚めて…隣で呑気に寝ている律夏を見ると馬鹿馬鹿しく感じるのだ。
カウンセリングだって…まだ、必要かも知れないが――――…先生が大丈夫だと言うのだ!
大丈夫なのだろう!
診察室を出ると、律夏が「終わったか?」と、週刊紙を閉じて俺を見る。