ひとつ屋根の下の愛情論
第1章 強制的自立
自宅に帰り、制服を脱ぎ――――くつろぐ。
「んんん~!一軒家を丸々自由に出来るなんて!快適すぎる!」
俺は一人では広すぎるリビングの真ん中で背伸びをした!
好きな事をして過ごすぞ!
と、テレビを着けてソファに座る――――…が、平日の昼間は男子高校生が好む番組なんかやってはおらず、情報番組は最近頻発している空き巣の手口をアレコレ紹介していた。
「――――戸締まり…ちゃんとしないと…」
と、ちょうど防犯カメラに写し出された空き巣の顔や背格好が画面には出ていたが…トイレに向かう俺はその顔を確認しなかった。
この辺に住んでたら…怖いじゃん!
なんて、呑気に思っていた――――…まさか、さっきぶつかった人物とも知らずに…