ひとつ屋根の下の愛情論
第6章 現状維持の押し問答
「来週から…学校行けるって?大きな怪我とかザックリとしたカウンセリングは終了した――――って…
しかし、今後…フラッシュバックや何かの拍子で不安が襲ってくるのは…当たり前の事みたいだから…その都度対応していこうって…話だったが――――それで大丈夫か?
予約無くても、優先的にカウンセリングはしてくれる見たいだから…日常になれろとよ」
「あ――――…うん、俺もそれは言われた」
話が週刊紙から離れた事で俺はホッとしながら歩く律夏についていく。
俺の中にモヤモヤを残した週刊紙は…帰り際にブックスタンドに戻され…律夏の手から離れた。
黒い下着の女は――――…見事に律夏を誘惑する事が出来たのだろうか…
暗がりの…なか…白い肌で黒いレースを強調させ横たわる…髪の毛の短い女性。
俺も――――…誘惑したのだろうか…