ひとつ屋根の下の愛情論
第6章 現状維持の押し問答
すると…途端に腰の辺りがゾワゾワと鈍くうずき出す。
「――――は?」
懐かしい…痺れだった。
“興奮”
確かに―――一瞬【欲】が沸き出た。
しかし、すぐにその痺れはおさまり、沸点まではいたらなかった。
行くはずかなかった。
「――――は?意味が…意味が…わからない」
そう、それが正直な感想だったからだ。
――――男を誘惑したのか?
と、あり得ない事を考えていての【欲】の生まれに思考がついていかないのだ!
「これは…体に良くない…マジで不健全だ」
俺は――――慌てて…風呂場を出た。