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ひとつ屋根の下の愛情論

第7章 日常と後回しの三日月


「出来た――――、不味かったらすまん」


雑炊を食卓に置くと「お~」と、秋音は少し感動していた。



が…


「独り暮らし長いのに…これしか作れないって…自炊とかしてなかったんだ」


なんて、食べながら痛い所をついてくる辺りが…コイツって感じがする。


「仕事して帰ってきたら自炊とかしたくねぇ~の!めんどくさい」


「ふ~ん…外食?出前?――――どっちにしろ、節約しろよ」


秋音はお茶碗一杯ぶんの雑炊を食べると、珍しくお代わりをした。



「アパートの近くに、旨くて安い店があるんだよ…節約は――――…それなりに…」



俺もつられてお代わりをするが、沢山食べてくれるとうれしいものがある。


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