歪ーいびつー
第2章 小5ー夏ー
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「夢、それどうしたの? 可愛いね」
キャンプファイヤーまでまだ時間があったので、今はテントの中で休憩中。
優雨ちゃんの言う"それ"とは私の掌にある物の事だ。
「先生に穴を開けてもらって作ったの」
「さっきの川で拾ったんだ? 綺麗だね」
「うん……涼くんがくれたの。だからお揃いにしたいなと思って……」
自分で言っていて恥ずかしくなり、真っ赤になっているであろう顔を俯かせると、掌にある先程作ったばかりの貝殻ブレスレットを見つめる。
さっき涼くんにもらったピンクの貝殻は二枚だった。
ちょうど二枚あるんだし、お揃いにしたいなって。そう思った私は、貝殻に穴を開けてもらうと紐を通してブレスレットにしてみた。
ただ紐を通しただけのブレスレットは、お世辞にもお洒落な物だとは言えない。
ただ私は、涼くんとお揃いで貝殻を持っていたかったのだ。
「きっと喜んでくれるよ」
顔を上げると、優しく微笑んでいる優雨ちゃんがいる。
「……うん」
優雨ちゃんの言葉が嬉しくて笑顔で頷くと、貝殻を持った両手を胸の前でキュッと握りしめた。
「キャンプファイヤー始めるってよー! 行こう? 」
外にいた朱莉ちゃんが、テント入り口をパサッと捲り上げると中にいる私達に向かって元気よく誘う。
「「うん」」
朱莉ちゃんに返事をすると、ブレスレットをポケットにしまって三人でキャンプファイヤー会場へと向かった。
途中で遭遇した涼くん達と一緒に会場まで行くと、点火式の準備があるからと先生達のいる方へと消えて行った涼くん。
席に着いて暫くすると、点火式が始まり白い布を被った先生達と数人の生徒が出てくる。
その中には勿論涼くんもいて、先生達と演技をしながら薪へと点火してゆく。
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「夢、それどうしたの? 可愛いね」
キャンプファイヤーまでまだ時間があったので、今はテントの中で休憩中。
優雨ちゃんの言う"それ"とは私の掌にある物の事だ。
「先生に穴を開けてもらって作ったの」
「さっきの川で拾ったんだ? 綺麗だね」
「うん……涼くんがくれたの。だからお揃いにしたいなと思って……」
自分で言っていて恥ずかしくなり、真っ赤になっているであろう顔を俯かせると、掌にある先程作ったばかりの貝殻ブレスレットを見つめる。
さっき涼くんにもらったピンクの貝殻は二枚だった。
ちょうど二枚あるんだし、お揃いにしたいなって。そう思った私は、貝殻に穴を開けてもらうと紐を通してブレスレットにしてみた。
ただ紐を通しただけのブレスレットは、お世辞にもお洒落な物だとは言えない。
ただ私は、涼くんとお揃いで貝殻を持っていたかったのだ。
「きっと喜んでくれるよ」
顔を上げると、優しく微笑んでいる優雨ちゃんがいる。
「……うん」
優雨ちゃんの言葉が嬉しくて笑顔で頷くと、貝殻を持った両手を胸の前でキュッと握りしめた。
「キャンプファイヤー始めるってよー! 行こう? 」
外にいた朱莉ちゃんが、テント入り口をパサッと捲り上げると中にいる私達に向かって元気よく誘う。
「「うん」」
朱莉ちゃんに返事をすると、ブレスレットをポケットにしまって三人でキャンプファイヤー会場へと向かった。
途中で遭遇した涼くん達と一緒に会場まで行くと、点火式の準備があるからと先生達のいる方へと消えて行った涼くん。
席に着いて暫くすると、点火式が始まり白い布を被った先生達と数人の生徒が出てくる。
その中には勿論涼くんもいて、先生達と演技をしながら薪へと点火してゆく。