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はるのかぜ

第52章 懐かしい声

そう、電話の相手はハルが高校2年の時の担任の国分先生でした。緊張感が一気になくなったハルは笑顔で国分先生に返答します。

「ご無沙汰してます。42期卒業生の内海です。」

「おぉ、ハルか!教育実習の事前連絡だって?」

「はい。来年度、お世話になることになりまして。」

「そうか。よし、じゃあ早速、詳細を聞こう。まず、教科はなんだ?」

「数学です。」

「数学だな。期間はどれぐらい必要なのか?」

「3週間です。」

「3週間だな。よし、そしたら、事前準備のため、こっちに来てもらって、いろいろと書いてもらう書類とかあるから、準備ができ次第、こっちからまた連絡するな。」

「わかりました。」

久々に国分先生の声を聞いたハルは、まるで高校時代にタイムスリップしたかのようでした。もうすぐ、そんな母校に足を運ぶこととなります。その日が来るのがハルは待ち遠しくて仕方ありませんでした。

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